2st.エンジンは、チャンバーにカーボンが堆積すると本来の性能が出なくなりますので、年に一度野焼きをしてカーボンを除去します。
洗浄剤なども出てるようですが、スチール製で有ればやはり野焼きが一番だと思います。
中から煙が出なくなるまで完全に焼き切ります。で、少し冷えてからコンコンと全周を叩くと、中から乾いたカーボンがザラザラとびっくりするほど出てきます。
出てきたカーボンを見てると、面倒でも野焼きをして良かったな~と、私の頬を涙が伝うのでありました。
2008年7月3日木曜日
チャンバーのカーボン落し(野焼き)
2008年6月29日日曜日
一次圧縮アップ
今日は雨で、な~んにも書く事が有りません。
で、以前に撮影したTLM50改80ccエンジンの画像です。
ご存知のように、2st.エンジンは一度クランク室に混合気を吸い込み、ピストンが下降する圧力で燃焼室に混合気を送り込みます。
同じ量の混合気で有れば、当然クランク室の容積が少ない方が圧力が高くなり、勢いよく燃焼室に混合気を送り込む事が出来ますので、昔からクランク室の容積を少なくする加工が行われてきました。
リードバルブを大きくしたり、取り付け部分の隙間を埋めたり、クランクのシールを少し押し込むと言う事も有るようです。
私は最も一般的な、オイル通路を埋める方法を取ってました。
矢印の穴は、シリンダーから落ちてきたオイルを、クランクベアリングに供給する通路ですが、この左右2つの穴をアルミ充填剤で埋めて、容積を減らす方法です。
じゃあ、ベアリングの潤滑は?と思われるかも知れませんが、クランク室はオイルの混じった混合気が充満していますので、70対1でも80対1でも問題有りませんでした。
どうしても気になるようであれば、BETAのように、グリース封入式ベアリングを使う方法も有ります。
で、久しぶりに開けたのがこの画像です。
作ったときはピカピカに磨き上げてたんですが、左側は変色して黒くなってるし、右側の充填剤は消えて無くなってるし・・・なんだかな~
2008年2月24日日曜日
MCX80シリンダーヘッド加工
やまさんから、「MCX80シリンダーヘッドの画像を見たい」とのリクエストが有りましたので、画像のアップと、例によってもれなく付いてくる?能書きを垂れ流しましょう。
TLM50は、シリンダーヘッドの上をチャンバーが通りますので、MCX80のヘッドでは、フィンが当ってそのままでは付けられません。ですので、チャンバーと干渉する手前側のフィンをカットしてあります。(本来は、プラグから奥のフィンと同じ高さです)
チャンバーとの当りを見ながらですが、サンダーで結構適当にカットしました。
後から考えるとたいした事では無いんですが、ちょっと切り過ぎて泣きそうになった記憶があります。(防振ゴムはTLM50のものを流用)
さらに、MCX80はロードモデルですので、ヘッドと車体を固定して剛性を上げる、アッパーマウントが有りません。
で、後ろ側のスタッドボルト穴2ヶ所をフライスで2㎜ほど削り、ステーを挟んで共締め出来るよう加工しました。ベータなどの外車と同じく、ステーで車体に固定する為です。加工痕がきたないのは自分で削ったからです。
なぜ、アッパーマウントに拘るのかと言いますと、当然フレームの剛性アップなんですが、もう一つ、ヘッドの熱をフレームに逃がすと言う役目が有る様なのです。
空冷エンジンは、熱を取り去ると数馬力パワーアップするそうです。50ccがアッパーマウントで熱を逃がしてるのに、フィンをカットした80ccをそのままには出来ませんからねぇ。
しかし、MCX80ヘッドを使っていたのは僅かな期間でした。高圧縮化のために、結局TLM50ヘッドを加工して使ってましたねー。